歯周病治療
日本人の成人の8割が歯周病
日本人は清潔に対する意識が高い民族だと言われています。日本人の95%以上の人がほぼ毎日歯磨きをしているといわれます。しかしながら成人の80%が歯周病にかかるともいわれています。なぜでしょうか。それは「歯を磨いている」のと「歯が磨けている」のは違うからです。そこで正しい歯磨き指導と定期的なメンテナンスが非常に重要になります。
歯周病は、虫歯のようにこの治療をしたら終わりというわけにはいきません。歯周病は「治る」というものではありませんが、定期的なメンテナンスによって、より良い状態に保つことはできます。
当院でも、歯周病で歯がグラついていた状態でも正しい歯磨きとメンテナンスを続けて頂き、かなり改善した状態を維持されている患者様がたくさんいらっしゃいます。
歯周病の原因は?
歯周病の主な原因は、口腔内にプラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊が作られ、そのなかに含まれる歯周病菌が繁殖してしまうことです。バイオフィルムとも呼ばれており、舌や指でなぞるとヌメヌメとした感触があります。磨き残しが増えると、歯垢が歯石として石のように固くなり、表面に開いている無数の小さな穴に細菌がさらに付着し、歯周病が悪化するリスクが高まります。
歯周病が進行すると?
初期の歯周病には自覚症状がほとんどなく、気がついた頃にはすでに歯周病が進行しているケースばかりです。最終的に歯が抜け落ちてしまうこともあるため、ご自身の歯を残すには、早期治療が大切です。
「歯ぐきから血が出て腫れている」「歯がグラグラと動く」などの症状がある場合、歯周病が悪化している状態ですので、できるだけ早く当院にお越しください。
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ステージ0
- 健康な状態
歯周病の影響を受けていない健康な歯肉は、薄いピンク色をしています。そして、引き締まった歯肉には弾力があり、歯と歯の間には隙間がなく、プラークが溜まり歯石が付着していることがほとんどなく、歯磨きの際に歯ぐきから出血する心配もありません。
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ステージ1
- 歯肉炎
歯肉炎になると、歯ぐきが炎症を起こし、部分的に腫れるようになります。この段階で速やかに治療を受け、歯に付着した歯垢や歯石を除去し、正しいブラッシングを心がけると、炎症が改善します。反対に炎症を放置していると、歯周病が進行し、歯ぐきからの出血や歯周ポケットが深くなるなどの症状が現れます。
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ステージ2
- 軽度歯周炎
歯を支える役割を持つ歯槽骨が、歯周病菌によって少しずつ溶かされ始め、歯周ポケットが深くなります。炎症も悪化しており、歯ブラシのわずかな刺激でも、歯ぐきから出血することが特徴です。歯周ポケットが深くなると歯ブラシの毛先も届きにくくなり、汚れがさらに溜まる原因になります。歯と歯の間にも隙間が生まれ、溜まった歯垢が歯石となり、歯周病が進行しやすくなるのです。
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ステージ3
- 中等度歯周炎
歯槽骨の破壊がかなり進み、歯ぐきが痩せているので、鏡で歯を見た時に歯が長くなったように感じるかもしれません。歯周ポケットも非常に深く、歯根の周辺には「歯肉縁下歯石」という、血液を含んだ茶色い歯石が付着していることもあります。歯ぐきの知覚過敏により、痛みやしみるなどの自覚症状が強く現れます。
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ステージ4
- 重度歯周炎
歯の表面や裏側、歯根にまで歯石が付着し、口腔内は非常に不衛生な状態です。歯根に膿が溜まっている場合は、歯ぐきから漏れ出すこともあり、口臭がひどくなる原因にもなります。歯槽骨の大部分がすでに失われており、歯を支えること自体が困難になり、抜けてしまう可能性があります。
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